長崎県雲仙市の「未利用」温泉熱、バイナリー発電で町おこしに貢献

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日本アジア投資(東京都千代田区)は2日、投資先である洸陽電機(兵庫県神戸市)が、長崎県雲仙市小浜温泉において、温泉の未利用熱を活用した「小浜温泉バイナリー発電」の事業運転を開始したと発表した。

 

「小浜温泉バイナリー発電所」では、3年間(2011年度~2013年度)にわたる環境省の温泉発電実証事業によって調査、建設、試験が進められてきた。その後、2014年6月に洸陽電機が発電所を買い取り、スケール対策や高効率化の改善工事を行い、9月2日に事業運転が開始された。

 

同発電所の発電出力(最大発電端出力)は216kW(72kW×3基)。年間売電量は一般家庭220世帯分の電力に相当する79万2,000kWhで、年間売電額は3,168万円を見込んでいる。発電した電力は、新電力事業者である洸陽電機が一部を買い取り、地域内外へ供給を開始する。

 

同発電所では、洸陽電機と地域の代表法人である一般社団法人小浜温泉エネルギー(長崎県雲仙市)が主体となり、地域と共同で行う町おこしの発電事業を目指している。両者による事業運転開始セレモニーの開催や、発電所の見学ツアーを小浜温泉観光協会が企画するなど、すでに取り組みの一部が始まっている。

環境ビジネスオンライン