2017年暦年の国内の全発電量に占める自然エネルギーの割合(速報)

電力調査統計[1]などより2017年の日本国内の全発電量(自家消費を含む)の電源別割合を推計した。ただし、2017年10月以降の自家発や風力発電、家庭用太陽光の自家消費量推計については前年値を用いている。また、風力発電については、FIT制度による送電量を用いている(電力調査統計の数字に重複などがあると考えられるため)。

その結果、2017年暦年の日本国内の自然エネルギーの全発電量に占める割合は前年(2016年)の14.7%からおよそ1ポイント増加し15.6%に増加した(表1、図1)。2014年以降、毎年1ポイントずつの増加が続いている(図2)。その中で、太陽光発電の発電量は、前年(2016年)の4.4%から5.7%へとおよそ1.3倍に増加している。風力発電の割合0.6%と合わせると、変動する自然エネルギー(VRE)の割合は、前年(2016年)の5.0%から6.2%に増加したことになる。しかし、太陽光以外の自然エネルギーについては、風力が1.1倍となったほかは、前年からほぼ横ばいの状況であり、地熱およびバイオマスについてはわずかに減少している。毎年の出水量に依存する水力発電の発電量も2017年は前年からほぼ横ばいだった。

火力発電の発電量は、減少傾向にあり、2017年は前年の83.6%から81.6%に減少したが、以前として高いレベルである。一方、原子力発電は、2014年にゼロになってから、2015年以降、毎年発電量が増加しており、2017年には全発電量の2.8%となったが、依然として低いレベルである(太陽光の半分程度)。

電源 2014年 2015年 2016年 2017年 備考
水力 8.0% 8.6% 7.6% 7.6% 大規模含む
バイオマス 1.5% 1.5% 1.9% 1.5% 自家消費含む
地熱 0.2% 0.2% 0.2% 0.2%
風力 0.5% 0.5% 0.5% 0.6% FIT送電量
太陽光 1.9% 3.0% 4.4% 5.7% 自家消費含む
自然エネルギー 12.1% 13.8% 14.7% 15.6%

環境エネルギー政策研究所