電気と熱を同時に生み出すIBMの太陽光システム、総合効率80%へ

HCPVTシステム

米IBM研究所が公開したHCPVT(High Concentration Photo Voltaic Thermal)システムは
太陽光を鏡で小さな面積に集中させて、変換効率を高め、熱を回収する。その熱を使って海水から淡水を生み出す。淡水の代わりに冷気を作り出してもよい。

IBM研究所によれば、入射する太陽エネルギーのうち、30%を電力として、50%を熱として回収できることから、総合効率は80%に達するのだという。

パラボラ状の鏡に当たった太陽光が、左上の小さな部分に集まって白く光っている様子だ。光っている部分には太陽電池セルとマイクロチャネル水冷システムが埋め込まれている。その部分の拡大図が図2だ。ここでは1cm角の太陽電池セル(3接合型)が9枚、モジュールに搭載されている。1cm角の太陽電池セル1つの出力は200~250Wと高い。