稲作を救う太陽電池が登場、姫路市で3年間の実証実験

姫路市で農業と太陽光発電を組み合わせた取り組みが始まった(図1)。田植えを済ませた面積1199m2の田に、太陽光発電システム4基を設置した。出力は合計17.6kWであり、大規模ではないものの、これまでにない工夫が凝らされている。

姫路市と地元企業であるフジプレアムが取り組むのは「農地への太陽光発電設備の設置による農地の利用促進に係る実証実験」。2013年6月から、3年間の実験を重ねる。実験の主要な目的は、太陽光発電が営農維持に役立つのではないかという仮説を検証することにある。

姫路市によれば、田のあぜ道(畦畔、けいはん)の草刈りや水の管理には意外に手間が掛かり、作業費用を負担しなければならない場合も多いという。農地を農地として使い続け、太陽光発電の売電収入で農地の管理費用をまかなうというモデルが確立できないか。これが可能なら、管理ができず増えていく遊休農地の問題が解決できるかもしれない。「今回の実証実験では1年間で約100万円の売電収入を見込む」(姫路市)。関西電力に売電する。

スマートジャパン