志摩市の発電事業会社「そらの発電」は、住民や企業などから出資を募り、市民ファンド方式で太陽光発電施設を同市阿児町神明に建設する。一口三万一千六百五十円で、資金を募っている。
同社は、元志摩市長で市議の竹内千尋さん(54)らが昨年十二月に設立。竹内さんが社長を務める。
建設する発電施設は、竹内さんの家族が所有する休耕地を活用し、一辺が一メートルと一・六メートルの長方形パネル百九十二枚を設置する。一時間の発電量は四十八キロワット。天気にも左右されるが、年間二百万円超の売上高を見込む。出資が集まり次第、着工する。
ファンドの名称は「そらの発電 伊勢志摩太陽光ファンド」。目標額は、パネルや工事代金など計千百五十二万円で三百八十四口を募る。
出資者には、売電収入の一部を十年間にわたって分配する。募集は、東京の金融商品取引業「ミュージックセキュリティーズ」に委託する。
一口につき三千円相当の志摩産の海産物などの詰め合わせを十年間に二回贈るほか、建設する発電施設や海女小屋の見学、てこねずし作り体験などの出資者対象のツアーも開催する。
建設予定地の敷地の一角には、竹内さんが理事長を務める一般社団法人の太陽光発電施設がある。四日、竹内さんらが現地で概要を説明。竹内さんは「多くの人に自分の発電所と思ってもらうことで、志摩に愛着を持つ人を増やしたい」と話している。
申し込みは、ミュージックセキュリティーズのホームページ