エナリス、日本エネルギー建設を子会社へ、太陽光発電と小売全面自由化に布石

エナリスは2014年2月17日の取締役会において、同社を株式交換完全親会社とし、日本エネルギー建設(東京都港区)を完全子会社とする株式交換に関する協議を進めることに関し、同社および日本エネルギー建設との間で基本合意書を締結することを決議した。

同社は、電力を始めとするエネルギーを効率的に使うための各種サービスや情報インフラを提供しており、これまでに蓄積した需給管理ノウハウを核としたサービスの企画、開発、運用力に強みを持つ。一方、日本エネルギー建設は、太陽光発電システム機器の販売、取り付け施工、メンテナンスサービスなどを主な事業としており、土地の仕入から販売まで一貫して手掛けることで、工程・品質管理を強みとして成長している。

現在、太陽光発電設備の導入コストが低減し、今後の一般個人向け販売は着実なニーズが見込まれる。日本エネルギー建設の完全子会社化が実現した場合、エナリスは、これまで未開拓だった消費者向け太陽光発電事業の足掛かりとする計画。また、2016年には一般家庭への電力供給が自由化されることで、同社グループにとっても新たな付加価値を提供できる可能性が拡大し、シナジー効果創出が期待されるという。