神戸市、太陽光とバイオガス発電事業化

神戸市は、大阪ガス子会社の「エナジーバンクジャパン(EBJ)」(大阪市)と共同で、太陽光発電と下水汚泥由来のバイオガス発電を組み合わせた発電事業を3月に開始する。垂水処理場の施設屋上に太陽光パネルを設置するとともに、敷地内でバイオガスを燃やして発電する装置を設ける。発電分は関西電力に売電する。太陽光とバイオガスのダブル発電の事業化は全国初という。

同処理場の水処理施設の屋上(約2ヘクタール)に約8000枚の太陽光パネルを設置、敷地内にバイオガスによる小型発電装置を14台設ける。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用した20年間の事業で、初期投資の約10億円は全額EBJが負担。市が太陽光パネルの設置場所やバイオガスを提供、EBJは発電設備を設置・運営し、関西電力に売電する。2つの発電手法の組み合わせで、より安定的に電力供給できるという。

市によると、ダブル発電の年間発電量は、太陽光が約200万キロワット時、バイオガスが250万キロワット時で、一般家庭約1300世帯分に相当する。売電収入は年間約1億7000万円を見込んでおり、うち2割程度に当たる約3500万円が市の収入になるという。